2016年 11月 26日
再配達問題
私は毎年この研究発表会を聞きに行っているのですが、
今年は海洋大学”黒川ゼミ”が優勝した。
このゼミの発表は確かに多くのアンケート結果をもとに分析され、
再配達の料金を100円徴収という良く考えた料金設定まで結論
されていて素晴らしい内容であったと思う。
しかし、私はこの発表に対して行政側は喜び評価するだろうが、
学生たちは通販ビジネスの実態をご存じなのだろうか?と問いたい。
再配達料金はエンドユーザーから徴収するとしているが、
現在、多くの通販ビジネスでは送料無料は当たり前であり、
その費用は運送業者の値引き協力と販売価格に転嫁することで
賄われているものである。それを経済的負担をエンドユーザーに
持たせることは、ユーザーからの不満やその声を受ける通販業者
をして運送業に対する値引き圧力となるだろう。それであれば、
現行の運送業者が泣いて負担している状態を甘受継続することに、
話は後戻りするだけである。なんら進展はない。誰かに負担を強いる
という考え方が間違っているのではないか?と考える。
さりとて現在の私に妙案があるわけではないが、過去にヤマト運輸が
時間帯お届けを実施する時に、それがコストアップになるとして社内的に
反対ないし別料金徴収という方法が検討されたが、小倉社長が値上げを
一切認めなかったと聞いている。そしてこのサービスは現在当たり前な
ことで通常料金・サービスとして定着した。更にこのサービスで運送効率も
アップしたとされている。このような方法が考えられないだろうか?
若い学生・PC世代の人達によって、おじさんや役人の堅い頭では考えられない
発想・ヒントを期待したいものです。
それがイノベーションというものではないですかね・・・?
by sun-logi
| 2016-11-26 14:21
| 運送業界